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好きなものに溢れた日常の記録

深紅のつばさ

 

楽しみにしていた休日。

休みの日にしては珍しく早起きをして宮城県美術館に行ってきました。前売り券を前から買っていたのに滑り込み、なんとか間に合って良かった。

 

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正直、あまりピンとくる絵には出会えなくて、素敵!と思った絵はやはりルノワールの描いたものだったり、私はまだまだ変わらずアートの魅力を分かりきれていないらしい。ちょっと悲しい。だけど風景画は光の入り方とか、湖に反射する風景の描き方とか、本当に美しいものばかりだからついつい細部まで見てしまう。

綺麗な風景画をたくさん観たからなのか、館を出る頃には穏やかな気持ちになっていたような。

 

 

 

 

そのあとは天気も良かったので歩いて街中へ。

そこまで寒くもなくて空気が心地和良い。途中、広瀬川沿いで立ち止まった。色づき始めてる紅葉も綺麗。

 

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宮城県美術館って幼い頃に家族と車で行ったことしか無かったから、今回歩いてみたら意外とすぐに街中に着くという事実にびっくり。地図をあまり見ずに歩いてたけど、専門学生時代に歩いていた道ばかりで懐かしさも感じました。

 

 

 

 

そしてお馴染みのハムステッドティールームへ。

 

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なんと今回はマスクをバッチリ着けたくまちゃんがお茶の相手をしてくれました…笑(マスクをちゃんと耳にかけているあたり愛おしい)

クリームティーを頼んだけど、今はスコーンを選べるようでパンプキンとキャラメルのスコーンなんて言われたらもうそれを選ぶしかないでしょう。紅茶は定番のキャンディーです。

わりと満席近くて周りの人達の世間話を聞きながらゆっくりと楽しみました。くまちゃんもお付き合いありがとう。

 

 

お茶を楽しみながら久々に大好きな本を開きました。最近忙しすぎて本をゆっくり読む時間さえ取れなかったし、読む心の余裕が無かったなとびっくり。

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「都の子」/江國香織

 

大好きな江國さんのエッセイのこの章から今回のタイトルを取りました。この作品は江國さんのはじめてのエッセイ集。美しい記憶が並んでいて、しかも私の中で想像を掻き立てられる文章で、本はモノクロなのに、読み終わる頃には1つ1つ色付いている感じ。江國さんの目にした、感じたものたちがしっかりと浮かぶ不思議。パレルモで食べた山吹色のアイスクリーム、水玉模様のワンピース、初夏の庭で見つけた薔薇、夜が溶けて薄まったような東京の夜、冬に飲むホットチョコレート。全部大好き。

深紅のつばさ、私は美味しい紅茶に出会うとこの文章が浮かびます。ここでも江國さんは紅茶は美しい飲み物と称し、''きりっとした透明な紅''と表現している。私も秋に楽しむ紅茶が好き。最近は行けていないけど、岩出山に「森栖」というお気に入りのティーハウスがあって、秋になると母とアフタヌーンティーを楽しみに行ってました。時期は特に気にしていなかったけど、なんだかいつも秋。いつも行くのは11月頃だから、暖かい店内でゆっくり紅茶と秋のスイーツを楽しみながら、窓から紅葉を楽しむのが至福すぎるんだよ、また行きたいなあ。

 

 

ということで充実感たっぷりの休日でした。私は心も体も少しずつ元気になってきているみたいです。ちょっとずつ私を取り戻せているようで良かった、このペースで大丈夫、ゆっくり行きましょう。